文末表現は文章の生命線。文末のバリエーションを広げることは、文章全体のリズムを整え、スラスラと内容が伝わる文章を書くことに直結します。
この記事では、文末表現を豊かにするコツやテクニックを解説します。最後には便利な文末表現の一覧も記載しているので、ぜひお役に立ててください!
目次
文末表現は文章の命
文末表現は、文章全体のリズムや伝わりやすさを左右する大きな要素です。まずは以下の文をご覧ください。
- 家に巨大ゴキブリが出ました。ゴキジェットを探しました。見つからず、慌てました。
- 家に出現した巨大ゴキブリ。ゴキジェットを探したのですが一向に見つかりません……。僕はただ慌てることしかできませんでした。
一つ目の文は、文末を「~ました」で統一しています。いかがでしょうか。なんだかロボットが書いたような、体温のない無機質な印象を受けるのではないでしょうか。
逆に二つ目の文は、体言止め、「ません」、「でした」と文末にバリエーションをもたせています。一つ目の例文よりもリズムがよく、臨場感がありますよね。特大のゴキブリに慌てふためく人物をしっかりイメージできるはず。
文末表現に工夫をこらすだけで、文章全体に命を吹き込み、読者を引き込むことができるようになるわけです。
文末表現に気を付けるメリット
文末表現に気を付けることで、書き手にとっても読み手にとっても大きなメリットがあります。
- 読みやすい文章になる
- 読み手のストレスを軽減できる
- 稚拙な文章から脱却できる
単調な文末表現は、リズム感の無い稚拙な文章を生み出します。先述の一例でもわかるように、非常に読みにくく、内容が頭に入ってこないですよね。長い文章となると読み手に大きなストレスを与えます。
「読者への配慮」は良い文章の条件。文末表現に気を配ることで、ストレスフルな文章から脱却し、読者に優しく読みやすい文章を書けるようになります。
押さえたい!文末表現のコツとテクニック
ここからは、文章を書く上でぜひとも抑えておきたい、文末表現のコツやテクニックを説明します。ほんの少しの工夫で、文章は劇的に改善します。文末表現に悩んでいる方は、ぜひお試しください!
敬体と常体は統一する
文末表現の幅を広げることはとっても大事。しかし大前提として敬体(です・ます)と常体(だ・である)は同サイト、同記事内で統一しましょう。同じ文章やサイトの中で敬体常体が変化すると文章に一体感が生まれず、まるで複数名が書いたような文調になってしまいます。
体言止め
体言止めは、名詞や代名詞で文を終える方法です。例えば、上述の二つ目の例文、「家に出現した巨大ゴキブリ」は「巨大ゴキブリ」という名詞で文を終える体言止め。体言止めを使えば、簡単に文章にリズムを生み出すことができます。
一方で、体言止めの使い過ぎには要注意です。「家に出現した巨大ゴキブリ。見つからないゴキジェット。慌てる僕」これはこれで単調な文章になってしまいますよね。体言止めばかりでくどい印象を受ける読み手も多いでしょう。
体言止めはいざという時の切り札にとっておくべし。「一段落に一回まで」、「どうしてもリズムを付けたい時だけ」など乱用を防ぐルールを決めておくのがおすすめです。
問いかけ
文末表現に悩んだ時は、読者への問いかけで終わらせる方法も有効です。たとえば「家に出現した巨大ゴキブリ。ゴキジェットは一向に見つかりません……。この状況って詰みではないでしょうか?」という文。
問いかけで文を終えれば、文末表現が豊かになるだけでなく、読者を文章に引き込むことができます。上記の例でも、「うんうん!それは絶望的だね!」という読者の反応を引き出せるわけです。
会話と同じく文章もコミュニケーションの一つ。問いかけを使用すれば、読者を巻き込み、まるで対面で会話しているかのように錯覚させる文章をつくることができます。
一文にまとめる
単調な文末が続く場合は、思い切って一文にまとめてしまう方法もあります。例えば、「家にゴキブリが出ました。ゴキジェットを探しました」という文章は、「家にゴキブリが出たので、ゴキジェットを探しました」とまとめることができます。一文にまとめたことで、同じ文末の連続を避けることができるわけです。
ただし、一文の長さには気を配るべきでしょう。文章は長ければ長いほど複雑に、読者にストレスのかかる情報になります。読者に優しい文章を作るためには、一文は最長でも80字くらいまでに収めるべき。文末表現はもちろん、書き手としては一文の長さにも気を配らねばなりません。
三点リーダを使う
文末に三点リーダ(…)には、文に余韻や情緒を生み出す効果があります。例えば「ゴキジェットが見つかりません」よりも、「ゴキジェットが見つかりません……」の方が、ゴキブリに追いつめられる書き手の絶望感が伝わりますよね。
しかしこちらも使い過ぎにはご用心。三点リーダを多用すると、ビジュアル的に読みづらいですし、陰鬱(いんうつ)な印象を与えてしまうこともあります。
書いた文章は読み直す
自分が書いた文章は、必ず2~3回、黙読でも音読でも良いので読み直してみましょう。執筆後に全文を繰り返し読み直すことで、文末表現だけでなく、誤字脱字やリズム感を確かめることができます。
おすすめは、時間をおいて読み直しを行うこと。1回目と2回目、2回目と3回目の読み直しの間に十分な時間を置けば、よりナチュラルな目線で客観的に文章を確認することができます。
文末表現で文章に活力を与えよう
文末表現は文章全体の印象やリズムを決定づける重要な要素。文末に気を配ることは、文章に命を吹き込むことに他なりません。ストレスなくスラスラ読める文章。これは書き手にとっても常に追求すべき理想の一つです。
文末表現に悩む書き手の皆さんはぜひこの記事を参考にしてください。魅力的で活力のある文章に大きく近づくはずです。最後に、基本的な文末表現の一覧を記載しておきます。こちらもぜひご覧ください!
文末表現一覧
断定 | です・ます・だ・である |
疑問・問いかけ | でしょうか・だろうか・だと思いませんか |
推量・可能性 | かもしれません・かもしれない・でしょう・だろう・と考えられます |
意見 | だと思います |
伝聞 | だそうです・だそうだ |
その他 | のはずです・とされています |
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