YouTube市場では、なんと毎分500時間以上のコンテンツが投稿されていると言われています。
そんな膨大な数の動画達の中から、視聴者が動画を選ぶ要素となるのがサムネイル。
せっかく内容が良い動画でも、このサムネイルがクリックされなければ見てもらうことが出来ません。
それでは一体どのようなサムネイルが視聴者の興味を惹き、クリックされやすいのでしょうか?
今回は基本的なサムネイルの作成方法から、クリック率を上げるテクニックまで順番に解説していきます。
目次
クリック率は7%以上を目指す
まず初めにサムネイルのクリック率とは、動画が表示された回数に対してサムネイルが実際にクリックされた回数の割合です。
クリック率が上がると動画の再生数が上がるだけでなく、YouTube上のAI評価が上がりおすすめに表示されやすくなることもあります。
おすすめに表示されやすくするには、クリックされた後の再生維持率や総再生数も関係してくるのですが、その話はまた後日…。
一般的なサムネイルのクリック率の指標と言われる数字がこちら。
・3〜5%:一般的
・7%〜9%:優秀
・10%:理想
動画のジャンルや視聴者の属性によっても多少数字にバラつきはあるのですが、まずは7%以上を目標にサムネイルを作成していくのがおすすめです。
10%という数字は目指したい数字ではありますが、かなり規模の大きいチャンネルでもそうそう見ることの少ない数字ですので出たら大当たり!くらいの気持ちでいると良いでしょう。
Youtubeサムネイルの基本サイズ・ファイル形式
ここではYouTubeサムネイルの基本的なサイズ形式についてお話していきます。
画像のアスペクト比・サイズ
YouTubeは1280×720(最小幅が 640 ピクセル)をサムネイルの推奨サイズとしています。
アスペクト比はYouTube プレーヤーやプレビューで最もよく使われることが多い16:9で作成しましょう。
また、ファイルサイズは2MB以下とされています。
2MBを超えてしまうとサムネイルに設定することが出来ないので、画素数の高い画像などはアップロードする際に圧縮してから設定してください。
ファイル形式
Googleの公式ではファイル形式について「JPG、GIF、PNG など」と記載があります。
ファイルサイズの圧縮など扱いやすいという点でもJPG・PNGを使用し、保存・書き出しを行うのがおすすめです。
クリック率の上がるサムネイルの組み立て方
ここからは実際にサムネイルのクリック率を上げるテクニックをご紹介していきます。
画像とテキストで簡潔に伝える
サムネイルではタイトルでの文字要素と違って、イラスト・写真・色使いなどイメージで動画の内容伝えることが出来ます。
そのため、テキストだけで伝わりきらない情報は画像で補うなど、テキストとイメージの要素を駆使して画像を構成、配置しましょう。
文字数は20文字以内
サムネイル内の文字は出来るだけ20文字以内に収めると、複数のサムネイルが表示された際にも瞬時に文字を読み取りやすくなります。
どうしても入れたい文字情報が多くなってしまう場合は、タイトルに入れ込んでみてください。
タイトルと文字要素をなるべく被らせない
サムネイルに入れる文字は、出来るだけタイトルの内容と被らないようにするのがおすすめ。
動画が一覧で表示される時に、タイトルはサムネイルの下に表示されます。
そのためタイトルとサムネイルの文字が重複していると視聴者に同じ文字要素として瞬時に認識され、サムネイルのインパクトが弱まってしまいます。
また、SEO的にもタイトルには動画の内容を表すキーワードを入れて、サムネイルはその内容をイメージで表す内容にするとお互いに邪魔し合うことなく、むしろ引き立てあってくれます。
ジャンプ率でメリハリをつける
ジャンプ率とは1つのデザインの中での目立たせたい要素とそれ以外の部分の大きさの対比率のことを言います。
このジャンプ率を上げることでサムネイル内にメリハリが出て、視聴者の目を引きやすくなります。
例えば、こちらがテキストのジャンプ率が弱いサムネイル。
ジャンプ率が弱いものだと画像が平坦な印象を受けてインパクトが弱い印象を受けます。
対して同じ文章でジャンプ率を上げたものがこちら。
先程のものよりもかなりメリハリがつきました。
文字を大きくした時に、文字の間を詰めるとよりぎっしり感が出てインパクトを強めることができます。
明度・彩度の差をつける
インパクトの高い色合いを用いていても、背景と文字の明度や彩度の差が同じだと文字がかなり読みづらくなってしまいます。
背景と文字の明度・彩度が近しい例がこちら
目がチカチカしてかなり読みづらいですね…。
背景に明度・彩度の差をつけてみたものがこちら。
かなり文字が読みやすくなりました。
背景が写真の場合も同様です。
写真だと様々な色が混ざり合ったりしている場合もあるのでその時は写真の彩度を落としてみたり、文字に白枠をつけてみたり、とにかく文字要素が一目瞭然で見やすくなるように調整してみてください。
上げるジャンルの動画をリサーチ
ここまではクリック率を上げる要素として、ジャンルに囚われずに基本的な部分をお伝えしましたが、サムネイル作りにおいて最も重要なのが競合調査です。
競合調査を怠って、全く視聴者のニーズに合っていないサムネイルを設定してしまうとどれだけインパクトを出しても本当に見て欲しい層にはクリックしてもらえないということにもなりかねません。
例えば写真映え抜群のレシピ動画を載せる場合とマーケティングに関する講座形式の動画だと、伝えたい要素、見せるべき要素が全く違いますよね。
実際にYouTubeで検索してみた結果がこちら。
・「レシピ 動画」のキーワードで検索
・「マーケィング 講座」で検索
どちらも検索時、再生回数上位の動画からピックアップしてみました。
こうして比べてみると違いが一目瞭然ですよね。
レシピ系の動画は完成品の写真映えが重視されていて、文字は白や黒でシンプルに統一されているのに対し、マーケティング系は文字要素が全面に押し出されて、赤・黄というような誘目性の高い色が使われてインパクト重視で作られていることが分かります。
また、同じジャンルの動画かと思いきや実はその中でも視聴者属性が分かれている場合もあるので、要注意です。
例えば、同じレシピ動画でも「レシピ 節約」で調べてみると、
先程の「レシピ 動画」で調べたものよりも色使いが豊かで、スーパーのチラシを意識しているような雰囲気を感じるものもあります。
このように競合調査をした上で視聴者属性を分析していくと、自分の動画が戦う相手が見えてきます。
相手が分かったら、さらにその中で自分の動画を見てもらうにはどういった要素で差別化していくべきかというところを検証していきましょう。
効果的なサムネイルの検証方法
実際にサムネイルを設定して、動画が公開された後どのように検証していくかということもクリック率を上げていく上でかなり重要なポイントになります。
動画UP1時間後にABテスト
A/BテストというのはAパターン、Bパターンを作成し、一定の条件の元で入れ替えることで効果的なパターンを見つけていくという検証方法です。
YouTubeのサムネイルで検証する場合は、同じ動画でサムネイルだけ違うものを同一時間にアップロードして検証…といきたいところですが、YouTubeでは同一アカウントで同じ動画をアップロードする行為が禁止されています。
そのため、動画をアップロードしてから1時間後のクリック率を見て検証していくことがお勧めです。
なぜ1時間後かというと動画がアップされた直後は、まずチャンネル登録者やSNSなどで宣伝したユーザーに通知がいくので必然的にクリック率が高くなります。
その動きが少し落ち着くのがアップロードの1時間後くらいなので、そのタイミングで一度クリック率を確認してみてください。
その際にクリック率が芳しくなかった場合はBパターンに差し替えて、クリック率が上がるかどうかを判断します。
YouTubeでは初動の動きも大事と言われているので1時間前後での検証がのぞましいのですが、もし仮にBパターンも結果が良くなくて別のパターンを試したいけれど用意が間に合わない。
という場合は用意が出来てから後日差し替えというのもありです。
初動のようにすぐにクリック率によってインプレッションが増加したりする動きは出にくいのですが、当たりのパターンだと動画公開から数日後でもじわじわクリック率やインプレッション数が伸びる可能性もあります。
パターンの全く違う2種類を試す
A/Bテストでは全くパターンが異なる2種類を試してみるのがおすすめです。
パターンの違う例を何パターンか上げてみます。
- 文字の要素を強めた物と画像の要素を強めたもの
- 人物が笑っているものと真剣な表情のもの
- 被写体に対して至近距離で撮影したものと全体像をうつしたもの
- 煽り文句の文字要素と内容を具体的に説明した文字要素
など、上げる動画の内容によって比較要素は様々ですので、その都度試してみたい別パターンの要素を考えてテストしてみてください。
まずはサムネイルをクリックしてもらう
料理がいくら美味しいレストランでも、その存在を知ってもらえなければお客さんは足を運んでくれないように、YouTubeの動画市場でも同じことが言えます。
企業が運営されているチャンネルで特にありがちなのが、動画編集が凝っていたり内容はかなり充実しているコンテンツなのにサムネイルの検証が足らずに他の動画に埋もれてしまい、再生回数に伸び悩むパターンです。
今回お話しした内容を自分の動画内容と照らし合わせて頂き、A/Bテストを繰り返しながらサムネイルの勝ちパターンを見つけてみてください。
投稿者プロフィール
- 株式会社LELのクリエイティブチームが作成している記事です。
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